1893年にドイツで生まれた灯油ランタンFeuerhand 。別名ハリケーンランタン。灯りの熱は両サイドの菅を通って下へ進み、灯油を暖めながらバーナーへと出て行き炎に循環されます。この空気のサイクルが寒い冬場でも安定した燃焼を保ちます。ロウソクのようにシンプルな構造で、風にも強く、燃料代も安く実用性に優れているため今も世界中で愛用されています。
2020年4月、舘山寺温泉エリアの町おこしのお話があり、また、その当時「仕事以外に何かできないか」とちょうど考えていたこともあり、社会貢献として「舘山寺町を盛り上げたい!」そんな思いで舘山寺にやってきました。(自宅は浜松市中区富塚町ですので、舘山寺へは車で20分くらいの距離です)
「自分には何ができるだろう?」明確なものもないまま、HAMANAKO ENGINEさん 2F STOCK4 の空き部屋をお借りして週2で宿泊。Hat Tateyamaというフォトグラファーのキャラクターを立て、昼や夜や早朝も写真を撮り続け、舘山寺温泉エリアの魅力を観察。インスタを更新しながら、かんざんじ温泉エリアのお店や館山(たてやま)など舘山寺町内の取材を続けました。
そして、2020年10月に舘山寺温泉灯籠流し&手筒花火を復活させ、街に元気と勇気を!で、初めて舘山寺の灯籠流しを見て感動! 灯り、光のちからで街に元気と勇気が生まれることを実感しました。そして、舘山寺に来てから数か月間構想を練り続けていた「舘山寺町に自分の大好きなフュアーハンドランタンずらーっと並べたい!毎週イベントを行うことで、いつ来ても楽しんでいただける“舘山寺ランタンプロジェクト”」の実現に自信を持ちはじめます。
2020年12月にHAMANAKO ENGINEさんでお借りしていた部屋を明け渡すことになり、その後、2020.12.26から、主に愛宕神社階段と舘山寺サンビーチにて、舘山寺ランタンプロジェクトのテストを毎週金曜に始め、風や雨の影響を観察し、浜名湖に浮かべるランタンハンガーの製作など準備を重ねてきました。その間、舘山寺町内にランタン専門店をオープンさせる構想もありましたが、ランタンの仕入れ額の高さ、家賃の問題からお店での営業を続けることは厳しいと分かり挫折。
そして、2021年10月、収益を出さない運営で、舘山寺ランタンプロジェクトを始めることになりました。
災害時の電気の復旧は水道や下水やガスと比較して早く、遅くても1週間ほどで復旧されると言われています。
冬場、灯油でストーブを使い続けても、灯りとして使うのは、ランタン3台 1週間分=2.1Lで済みます。灯油はペットボトルにも保存することができるため、ちょうど2Lのペットボトル1本用意してあれば、フュアーハンドランタン3台を1週間灯し続けることができます。
実はこの“舘山寺ランタンプロジェクト”ですが、頻繁に開催することで日々フュアーハンドランタンを使い続けることになり、そこで防災を考えていただくきっかけにしようという目的もあります。
災害時は灯りや食料の他にも、1日3Lの水や、毎日のトイレなどさまざまなものが必要になります。みんながすべてを備蓄することは難しいですが、一人でも多く「個人の備蓄」が増えれば、配給分はほかの方にまわりやすくなります。
舘山寺ランタンプロジェクトのイベントでは、まずは楽しんでいただき、そして防災の必要性を感じていただけるよう、イベント中にも防災を促す活動をしていきたいと思っています。